2017年1月10日火曜日

2016年映画極私的もろもろベスト

ベストから漏れたなら、こっちで拾っちゃえばいいじゃない。

メインのベスト10作るよりこっちのほうが楽しくなってきたら、ちょっとは危機感持つことを検討してみようかと思いますよ。

参考記事:
2013年極私的映画もろもろベスト
2014年極私的映画もろもろベスト
2015年極私的映画もろもろベスト


2016年映画ベストガール


  1. ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)(スーサイド・スクワッド)
  2. 鋸村ギーコ(内田理央)(血まみれスケバンチェーンソー)
  3. ワンダーウーマン(ガル・ガドット)(バットマンvsスーパーマン)
  4. 貞子&伽椰子(七海エリー&遠藤留奈)(貞子vs伽椰子)
  5. ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)(デッドプール)

なぜかまとめてみると、洋画はアメコミ映画、邦画はホラー&スプラッターという結果に。好みの傾向である「強くて毒気のある女性」を突き詰めるとアメコミヒーロー/ヴィランになるのは分かるが、日本だとオバケに行き着くのか……2位のギーコちゃんは違うけど、チェーンソー装備&下駄履き&ふんどし着用で、最大の武器は人望の厚さというハイスペックスケバンなので。ちなみに1位のハーレイちゃん、この路線でいくなら、ジョーカーとはチャッキー&ティファニー(チャイルド・プレイ)のような殺人バカップル街道を歩んでほしいです。


2016年映画ベストガイ


  1. 伝説の戦士(ローレンス・マコアレ)(ザ・ラスト・ウォーリアー)
  2. アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)(ボーダーライン)
  3. ケヴィン・ベーコン(コップ・カー)
  4. マイク・バニング(ジェラルド・バトラー)(エンド・オブ・キングダム)
  5. ビーバップ&ロックステディ(ゲイリー・アンソニー・ウィリアムズ&スティーヴン・ファレリー)(ミュータント・ニンジャ・タートルズ 影)

ベストガイ選出傾向=アクの強さで考えていたら、伝説の戦士ことローレンスさんの顔面力という殿堂入りクラスのビジュアルに出会ってしまった2016年。3位のケヴィン・ベーコンは、もう作品内でのキャラクターがどうこうというより「ベーコン力(りょく)」押しだったので本人名で。あと、アクの強さも突き詰めると、イノシシとサイの改造人間(超ポジティブ)に行き着くのな。

未体験ゾーンのページにも貼りましたが、
ここで改めてローレンスさんの顔面力↓を再確認しましょう。


2016年映画ベストバディ


  1. チアルート&ベイズ(ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー)
  2. ビーバップ&ロックステディ(ミュータント・ニンジャ・タートルズ 影)
  3. マイク・バニング&ベンジャミン・アッシャー(エンド・オブ・キングダム)
こんな相棒同士になれたらいいなぁ……と思っても、1位と3位は両者または一方の殺傷スペックが高すぎるので、偏差値低いモン同士「うぇーーい」ってやってられる2位ならまだ望みが……と思ったけど、アイツらでさえ実は戦車運転できるし、その前に改造人間だし。


2016年映画ベストソング


  1. EVIL IDOL SONG(EVIL IDOL SONG)
  2. 呪いのシャ・ナ・ナ・ナ(貞子vs伽椰子)
  3. I Can't Help Falling In Love With You(死霊館 エンフィールド事件)
  4. デッドプール・ラップ(デッドプール)
  5. SOS(クリント・マンセル編曲版)(ハイ・ライズ)

上位3位をホラーが占めることになったけど、1位&2位は高揚感、3位はしみじみ感の曲。不気味なのはむしろABBAの曲を静かにアレンジした5位。4位はまぁ……「セクシーマザーファッカー♪」なので。


2016年映画ベストサントラ


  1. スーサイド・スクワッド
  2. イット・フォローズ
  3. ヘイトフル・エイト
  4. デッドプール
  5. オデッセイ

正直1位の映画本編での曲の使い方はそんなにベストではないんだけど、なぜか図ったように自分の好きな曲ばかりがぶっこまれているというひいき目で。2位と3位はオリジナルスコア(3位は一部既成曲)だが、ほぼ既成曲の4位と5位については、そんなに好きな音楽でもないワム! やディスコミュージックが作中で最高の使われ方をしていた点で評価高。ただ、それでも単体でワム! や「ホット・スタッフ」を聴くのはちとキツいのだけど。


2016年ベスト(ワースト)イヤミス映画


  1. 無垢の祈り
  2. グッドナイト・マミー
  3. ザ・ギフト
  4. ヒメアノ~ル
  5. ドント・ブリーズ

メインのベストに入れるのが難しかった『無垢の祈り』、どうにか1位に入れる枠がないものかと考えてみた結果。「イヤミス」といいつつ「これは果たしてミステリなのか」という疑問は残るけど……。


2016年映画ベスト名言


  1. 「人々は私のせいにしたがるが、私はただの目撃者だ。私が見たものには天使も涙する。私を否定してもいいが、君の目に宿る炎は私だ。君にこの地上の腐った、邪悪な魂をすべて与えよう。君は復讐し、私は彼らの魂を燃やす。正直に言えば、君なしでは凍えそうだ」Let Us Prey)
  2. 「まるで映画だ。オレたちは偶然の主人公。監督はデヴィッド。天国から演出中だ」(バンド・コールド・デス)
  3. 「オレたちは必要ないってさ。あの子は世間をケツの穴まで知ってる。たぶんお前より大人だよ」(無垢の祈り)
  4. 「ママもへやにさよならして」(ルーム)
  5. 「侵略しに行かなくても、落とし物保管所に行けばよかったんだ」(マイケル・ムーアの世界侵略のススメ)

次点は、最後の最後に岡田くんと観客の心をグッサリ刺していく「お母さーーん、麦茶2つ持ってきてーー!」(ヒメアノ~ル)です。


2016年映画ベスト迷言


  1. 「メタルをくらえ‼︎ (ケツにチェーンソーをぶっこみながら)」(デビルズ・メタル)
  2. オザキ8(X-ミッション)
  3. 「俺は超合神だ‼︎」(キング・オブ・エジプト)
  4. 「くそ、あいつは死なないのか⁉︎」(エンド・オブ・キングダム)
  5. 「オレはヤクザだぁぁぁぁ‼︎」(テラフォーマーズ)


3位と4位にランクインしたということで、2016年総合迷言賞はジェラルド・バトラーです。2位だけはセリフじゃないんだけど、「オザキ8」という造語それ自体のパワーがあったので。


2016年ワースト映画危険めし


  1. ヘドロ的な何か(エヴォリューション)
  2. ボブが淹れたコーヒー(ヘイトフル・エイト)
  3. 男子が作ったカレー(ドロメ)
  4. ヴィジョンが作ったパプリカーシュ(シビル・ウォー キャプテン・アメリカ)
  5. レモンにタバスコ(ダーティー・コップス)

今年は食欲をそそられる飯より、ヤバいだろとしか思えない飯のほうが印象に残った。
1位、あれは本当に人間の食べるモノではない。
2位のコーヒー、どんな淹れ方をすれば靴下でも入れたような味になるのか!? 
3位、どんな作り方をすれば水っぽいおでんのようなカレーができるのか!? 
4位はそもそも人造人間の味覚が謎だから、どの程度ヒドいかも謎だが……。
5位、なぜそれをやろうと思ったんだニコラス・ケイジ!? そしてなぜイライジャ・ウッドに食わせた!? 
ちなみに、ベストめしはミニーが作ったシチューと、同じくミニーの服飾店で売ってたミント(ヘイトフル・エイト)。あと竹内結子が作ってたご飯(クリーピー 偽りの隣人)も全部美味しそう。
ただ、『ハンニバル』シーズン2があったぶん、飯のグレードはドラマのほうが比重高かったかな……もちろん肉の調達元は考えない方向性で。


2016年映画夢のガジェット


  1. 無人在来線爆弾(シン・ゴジラ)
  2. ターンテーブル(ノック・ノック)
  3. コップ・カー(コップ・カー)
  4. 改造チェーンソー(血まみれスケバンチェーンソー)
  5. 対ゴースト兵器の数々(ゴーストバスターズ)

「無人在来線爆弾」って、言葉の響きが既に勝ちだよね! 2位と3位は現実味あるけど、ターンテーブルなんてスペース、予算、使いこなす技術において夢のまた夢。まして警察車両なんぞ、フランスのおまわりさんがタクシー感覚で乗せてくれたとき(実話)以来乗ってないよ。


2016年映画に学ぶ間違った教訓


  1. 必要なくても殺せ(エンド・オブ・キングダム)
  2. バケモンにはバケモンをぶつけんだよ(貞子vs伽椰子)
  3. 太陽は燃えるジェフリー・ラッシュのパワーで地球の上を動いている(キング・オブ・エジプト)
  4. 靴磨き機の使い方(Let Us Prey)
  5. 事故に見せかけて殺せ=事故っぽかったら別に目立っててもOK(メカニック:ワールドミッション)

何というか、だいぶバイオレントなことばかり学んできた年でした。


2016年映画に学ぶ正しい教訓


  1. 悲惨なときこそユーモアの力が問われる(オデッセイ/デッドプール)
  2. まずは君が落ち着け(シン・ゴジラ)
  3. 水没したスマホはお米に入れておくと復活するかもしれない(ノック・ノック)

毎年毎年ヘンな教訓しか学んでないので、たまにはちゃんとした教訓も……と思ったけど、1位以外はそんなにイイ話またはまっとうな情報でもなかったよ。


2016年映画言ってみたいけど一生言えないセリフ


  1. (「幸運を」と言われて)「必要ない。お前がいる」(ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー)
  2. 「数えきれないほど人を殺してきたオレだ。君1人くらい守れる」(メカニック:ワールドミッション)
  3. 「地獄でもポップコーンは大人気だぜ」(31)


その代わりといってはなんですが、今年一番実生活で使ったセリフは「え? 蒲田に?」(シン・ゴジラ)でした。話の文脈上、特に蒲田が関係なくても言ってました。

2017年1月8日日曜日

2016年映画極私的ベスト10

2016年=まだまだこの国はやれる、そう感じるよ。

今年は映画ファンにとって邦画の当たり年だったなぁと思って。ベスト10内にも4作入ったし。
……まぁ、それだけの良作が生まれるために、それなりの事故映画も生まれているんだけどな。何せワーストランキング作ってみたら1位と2位が邦画だったからな……!

参照記事一覧
2012年極私的ベスト
2013年極私的ベスト
2014年極私的ベスト
2015年極私的ベスト

1位 ヘイトフル・エイト

『デス・プルーフ』までの映画オタクと足フェチ期、歴史上で虐げられてきた人々の代理復讐を遂げた『イングロリアス・バスターズ』『ジャンゴ』ときて、「アメリカはこのままでいいのか? 憎しみを乗り越える希望があってもいいんじゃないのか?」と新たな道を示し始めたタラ。50を過ぎてから大人になったものだなぁ。そんな今年に、白人警官による安易な黒人射殺事件およびその報復事件が相次いだことは実に哀しい。この世界のどこかに、「リンカーンの手紙」は存在しないものか。

2位 イット・フォローズ

「それ」はどこまでもついてくる……けど、与えられるのは死の恐怖だけではない。まさか、ホラー映画におけるセックスと死の因果応報が、青春物語であり、ここまで壮大な人間愛の物語に押し広げられるとはなぁ……。

3位 シン・ゴジラ

正直、去年ギャレス・エドワーズの『GODZILLA』が公開され、「怪獣王ゴジラのプロレス興行」を呼び起こしてくれていた中、そのわずか翌年の日本のゴジラ復活は負ける確率の高い壮大な後出しジャンケンだった。しかしその分、ギャレス版ゴジラでは描ききれていなかった「災害としてのゴジラ」像があり、しかも3.11を想起させる描き方。何より、ギャレス版で強いて言うなら納得がいかなかった「核の扱い」にどう向き合ったのか。バジェットや技術に勝るハリウッドに、拙さがありつつも日本なりの回答を打ち出せたことが一番嬉しい収穫だった。

4位 Let Us Prey(デス・ノート/デッド・ノート)

『DEATH NOTE Light Up The New World』と同じ年に公開されてしまったことは、本当に不運でしかなかった。ときにデスノートのパチモン扱いされ、あまつさえマイナーだからといってC級映画と言われてしまうなど……。この際言うけどな、デスノート本家よりこっちのほうが小粒でもパワフルでゴアゴアでカッコよかったぞ! 死神は出てこなくても、死神よりもクールな「ある男」がいたぞ!

5位 EVIL IDOL SONG

『へんげ』に続き、小粒ながらもクライマックスはカタルシスに満ちている大畑作品。「いっそみんな死ねばいいのに」という万人が思うであろう呪詛と、「どうせ死ぬなら最高の曲を聴きながら死にたい」という音楽好きにとってある種の夢を具現化してくれました。

6位 この世界の片隅に

今であれ戦時中であれ、世界は日々の生活の積み重ねでできている。ご飯の材料が足りなければ今手に入るもので補い、寝てる場合じゃないときにも眠くなり、楽しいことを見つけようと思えば見つけられる。それができる人は、一見フワフワしているように思えて、実はとても芯が通った生き方のできる人だ。だが、そんな人ですら、積み重ねてきた世界が物理的または精神的に崩れていくときにはあまりにも無力である。それでも世界は続くということは、残酷でもあり、希望でもあるのかもしれない。

7位 ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー

ざっくり言ってしまえばスターウォーズサーガは、強いフォースの使い手にして「選ばれし者」たるスカイウォーカー一家を中心としている。そこへいくと、本作で活躍する人々は何の特殊能力も持たず(ドニーさんは存在するだけで強いけど)、中でも中心人物たちは反乱軍側に属しつつその中でも異分子であり、もっとも選ばれない者たちである。そんな人々が希望をつなげるためだけに死力を尽くす姿は、時に英雄譚よりも心動かされるものがある。

8位 ノック・ノック

浮気に関するニュースにコメンテーターがああだこうだ言ってるのを見かけると、「うん、とりあえずみんな『ノック・ノック』観ようか」と言いたくなった。パートナーもいないし浮気とか関係ないし家に人をあげることもないし……と安全圏にいるつもりの人も、「人生はいとも簡単にぶっ壊れる。しかもぶっ壊すのは他人とは限らないかもしれない」という危機感ぐらいは持ってみてほしい。そして最後の小さじ1杯ほどの悪意に笑おう。

9位 セトウツミ

「ほとんど2人が喋ってるだけの映画をスクリーンで観る意味はあるのか」と基本劇場主義の映画ファンですら思うようだが、個人的にはスクリーンで観る価値大いにありの作品である。理由その1は、同じ日に観たあるワースト入り映画が、演者の笑いセンスに頼ったTVバラエティの域を出なかったのを見ていたこと。理由その2は、いわゆる劇的かつ爽やかさと甘酸っぱさに満ちた青春像とは無縁だった多くの人間から見た、「高校時代にドラマなどない」「短くてくだらない、良いひとときの積み重ねでできていた」という普遍性がスクリーンから広がっていったことだ。それに、菅田将暉と池松壮亮の頭脳戦だったら、デスノートよりこっちのほうがアタマいいぞ。

10位 デビルズ・メタル

そりゃね、音楽と青春の映画として優れているのは『シング・ストリート』ですよ。ジョン・カーニーがとてもピュアに音楽の力を信じていることも伝わってきましたよ。でもね、鬱屈を創造性に結びつけるの下手クソで、自分で撒いちゃった種を自分で回収するのにいっぱいいっぱいで、それがまぁとにかく見苦しくてみっともない(しかも血みどろ)という本作のほうが、私にとっての音楽と青春のリアリティなのですよ。


次点としては、『帰ってきたヒトラー』『貞子vs伽椰子』『クリーピー 偽りの隣人』『ヒメアノ~ル』『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』『ドント・ブリーズ』『手紙は覚えている』『残穢 -住んではいけない部屋-』『ズートピア』『死霊館 エンフィールド事件』等々。あと、ランク付けするのは難しいけど今年の忘れられない映画として、特別枠に『無垢の祈り』も挙げておきたい。

そしてもうひとつのランキングが……

2016年リバイバル映画ベスト10


1位 黒い十人の女(in 角川シネマ新宿/西端100年記念映画祭 市川崑 光と影の仕草)
2位 七人の侍(in 楽天地シネマ錦糸町/午前十時の映画祭)
3位 不思議惑星キン・ザ・ザ(in キネカ大森)
4位 丑三つの村(in シネマヴェーラ渋谷/映画作家・田中登)
5位 犬神家の一族(in 角川シネマ新宿/西端100年記念映画祭 市川崑 光と影の仕草)
6位 2000人の狂人(in キネカ大森/ホラー秘宝まつり)
7位 カリガリ博士(in シネマート新宿/活弁シネマート)
8位 獄門島(in 神保町シアター/本格推理作家の世界)
9位 哀しき獣(in シネマート新宿)
10位 ヘル・レイザー(in キネカ大森/ホラー秘宝まつり)


今年の反省としては、未公開作品に触れる機会がガン下がりしていて、去年のようなランキングが作れなかったことか。それだけレンタル店に行く頻度が減ってしまったということかな、配信に頼ってるということかな……とも思ったのだが、Netflixですらそこまで観てなかったという事実が。劇場中心生活は当面続きそうではあるけど、せっかく毎月1000円近く払ってるんだから、もっと活用せねばなぁ。